【海外でパスポート盗難にあった時の対処法】旅行のプロ!海外ベトナム在住の旅行会社勤務のスタッフがカンボジアでパスポート盗難にあった、まさかの話

パスポートの写真

どうもこんにちは
題名の通り、カンボジアで命と携帯以外全てを失ったベトナム在住旅行会社スタッフ中島です。(笑)

ご旅行をサポートする身としては本当にお恥ずかしい話なのですが、
私の場合、カンボジアプノンペンにて大通りを歩いていたところ、いきなり後ろからバイクで走ってきた二人組にバックを捕まれ転落したまま数メートルひきづられました。
気づけば、貴重品すべて入ったカバンがなくなっており、右半身がボロボロの状態。(笑)

その時にはパスポート、クレジットカード2枚、現金4万円程とその他諸々自分の持ち物のほとんどが奪われてしまいました。

盗難、ひったくり
その時の私の感情は
「ああ・・・終わった (笑)」
「パスポートないって帰れんやん・・・」
「てか英語喋れないしどうしよ・・・」
「そもそも手持ちのお金ほぼないわ・・・」
「ホテル泊まるお金もない。」

「あああもお日本帰りたいいいいいい」

と不安だらけで若干パニックになりましたが、何とか全て無事解決しました。

そこで今回は実際にカンボジアで盗難被害にあった際の
ケース別の対処方法と対策を私の経験談を踏まえて、ご紹介していきます。

私の経験を踏まえてあなたをお助けします。

パスポート盗難にあった時の対処法は3ステップ

海外旅行中にパスポートを紛失してしまった、またはスリの被害にあった場合は以下の3つの対応が必要になります。

❶まず警察に行ってポリスレポートを作成する

❷日本大使館で紛失一般旅券等届出書を作成・申請してもらう

渡航書新規パスポートの作成してもらう

 

※もしクレジットカードを盗まれた場合は、できるだけ早くそのカードの利用停止手続きを行ってください。
利用停止手続きはカード会社に電話をすることで行うことができます。

それでは警察に行く初めの段階から、順を追ってご説明していきます。

・ステップ1:事故現場から一番近い警察署へGO
警察官

パスポート紛失が発覚したら、まずは警察に行きます。

日本大使館にいく前に警察に行くのが先です。
これは、自分のパスポートが悪用される事を防ぐためにも大事なステップになります。
そしてここで紛失・盗難の届出を行なったことを証明できる「ポリスレポート」を発行してもらう事が必要です。

警察についたら、パスポートを紛失した旨を伝え「ポリスレポート」を作成してもらってください。

アドバイス

管轄警察の場所がわからない場合は近くのホテルの受付スタッフなどに訪ねるのがオススメです。
ホテルスタッフであれば土地勘も比較的詳しく英語のスキルがある人がほとんどのため

「I was stolen my passport.Where is the police station nearby?」
(私はパスポートを盗まれました。最寄の警察署はどこですか?」と聞きましょう。

場所を紙に書いてくれたり必要があればタクシーを呼んでくれたりもするでしょう。
※ホテルの最寄の警察署ではなく、盗難にあった場所の最寄の警察署を訪ねてください。

警察官とシスター
警察署に着いたら職員がいるため、
「My passport was stolen. May I have a copy of the accident police report?
(私のパスポートは盗まれました。事故証明書を発行していただけませんか)」と伝えましょう。

※基本的に警察署の職員は日本語を喋れないので英語でのやり取りとなります。
英語がわからない職員もいます。その場合はとにかく英語がわかるカンボジア人を
連れていくまたは一度日本大使館に相談しましょう。

そこで職員は名前、生年月日、盗まれた時の状況、宿泊先、日本での住所を聞いてくるため答えていきましょう。

質問が終わるとその状況が記載してある、盗難証明書が渡されます。
※管轄の警察署によってはパスポートのコピーを求められるため、できれば用意しておいた方が良いです。

またもし、現地の警察が証明書を発行してくれない場合は、日本大使館または総領事館へ相談してください。

 

・ステップ2: 日本大使館でパスポート紛失申請
日本大使館

ポリスレポートをもらったら、次は日本大使館に行きましょう。
日本大使館はカンボジアにはプノンペン、シェムリアップどちらにもあります。
トゥクトゥクやタクシーで向かう場合は「I want to go Japanese embassy(日本大使館)」といって向かいましょう。

日本大使館には日本人が働いているのでポリスレポートと共にパスポートを盗まれたことを伝えましょう。
指定された紙に記載するように言われるため、指示に従ってください。

アドバイス

※土日とカンボジアの祝日はお休みがあるため注意しましょう。

※ちなみに在カンボジア大使館情報はこちら

その他世界の日本大使館リスト

・ステップ3: その後の選択肢は2つ
アクシデント

紛失届を提出した後は、他に引き続き日本大使館で新規でパスポートを発行するか
もしくは帰国するための渡航書を申請するかの2つの選択肢があります。

こちらに関してはそれぞれの状況や目的に適した選択があるでしょう。

A)日本に帰る来航書を申請する

渡来書

渡航書とは簡単に言うとパスポートの代用品です。
日本に確実に帰国する目的でパスポートに代わる渡航文書として機能するものです。

新規でパスポートを発行してもらう場合は所要日数が1週間くらいはかかるため、
短期旅行や短期出張の方で時間がない方は帰国のための渡航書を発行してもらった方が良いです。

また発行までの期間は、国によって異なりますが、早いところでは当日に発行してもらえます。
2,500円ほどで発行してもらうことが可能なので、帰国する直前に発行してもらえれば
無事日本に帰国することができます。
ただ帰国のための渡航書に関しては有効期限が10日程しかないので、
出国日が決まっていたりすれば出国前にお願いすることになります。

渡航書の取得のためには以下の書類が必要です。

必要書類

 ・顔写真2枚(45mm×35mm)
・渡航書発給申請書 1通
・発行してから6カ月以内の戸籍謄本または抄本(原本) 1通
または日本国籍があることを確認できる書類(免許証など)
・6カ月以内に撮影したパスポート用の写真(縦45㎜×横35㎜) 2枚
・日程などが確認できる書類
・渡航書発給手数料 ……  95,000 リエル  (約2500円)

 

渡航書で必要な戸籍謄本ですが、渡航書自体が簡易版パスポートですので、戸籍謄本をFAXしてもらうか、
もしくは免許証で代用することができます。
海外旅行に免許証が必要なく、紛失防止のために持って行かない場合もあるそうですが、
いざというときの証明書類となりますので、免許証のコピーは携帯しておくと便利です。

日程などが確認できる書類については、ツアーなどで日程表があれば、それを提出してください。
個人旅行などで、そのような日程表を持っていない場合には、帰りの飛行機のチケットなどでも代用可能です。
可能な限り必ず持参して申請しましょう。

 

B)帰国せずパスポートを再発行

留学や仕事などで長期滞在している場合は、パスポートを再申請しましょう。
ただし新たなパスポート取得のためには、以下の書類が必要です。

必要書類

 ・顔写真2枚(45mm×35mm)
・ポリス・レポート
発行してから6カ月以内の戸籍謄本または抄本(原本) 1通
・6カ月以内に撮影したパスポート用の写真(縦45㎜×横35㎜) 2枚
・一般旅券発給申請書(大使館でもらえます)
・発給手数料
10年旅券 …… 595,000 リエル  / 約16,000円)
5年旅券 …… 405,000 リエル  / 約11,000円)
5年旅券 …… 220,000 リエル (12歳未満) /  約6,000円
※手数料はリエルでのみお支払い可能

ここでの戸籍謄本ですが、日本での申請と同じように原本が必要ですので、
パスポートを再申請する際は、日本から原本を送ってもらいましょう。

パスポートの再申請後、パスポートが手元に届くまでには通常2~3日前後、もしくはそれ以上の時間がかかる可能性もあります。
これは申請をしてからの期間になりますので、日本から戸籍謄本を送付してもらう時間を考慮すると、
手元にパスポートが届くまではさらに日数がかかります。

ちなみに私はカンボジアの連休が重なったこともあるのか
戸籍謄本が現地に届くまで9日ほどかかりましたが(通常4~6日)
その後申請しに行き、2時間ほどで新しいパスポートを再発行してもらいました。(笑)
ただ、これは大使館の空き状況もあるので戸籍謄本の郵送からパスポート再発行までは10日ほどは覚悟しておいた方がいいでしょう。

アドバイス

〜日本から戸籍謄本を送ってもらう方法〜

新規パスポートを現地で発行する上で最大の関門は、戸籍謄本か戸籍抄本を調達することだと思います
パスポートの盗難にあったタイミングでこれら資料を持っている方はほとんどいないでしょう。

基本的には日本にいるご家族や友人に頼み役所で書類を用意してもらい、
現地滞在先まで郵送してもらう必要
があります。
可能であれば近くの日本人宿やホテル、日系会社など出来るだけ大きな建物で住所のある建物に郵送してもらうのが安全です。
この時郵送先住所とともに必ずご自分、または郵送先の電話番号を記入してもらうようにしましょう。

また日本からの国際郵送はEMS またはFedexがオススメです。

その後出国する場合は、出国ビザの手続き

パスポート/渡航書の発給後は出国ビザが必要となります。
再発行された新しいパスポートと同時に「カンボジア政府入国管理局宛のレター」大使館の方に渡されます。
その後、カンボジア入国管理局にパスポート・渡航書と入国管理局宛のレターを共に提出し
カンボジアの出国ビザ(通常23開館日後に発給されます)を取得することができます。

こちらの手続きが完了次第、国外への出国が許されます。

必要書類

・再発行後の新しいパスポート
・渡航書
・カンボジア政府入国管理局宛のレター
手数料40ドル(手数料は変更となる場合があります)

《 入国管理局 (General Department of Immigration) 》
    所在地: No.332,Russian Federation Blvd, Phnom-Penh(プノンペン国際空港の反対側)
電話: 097-314-0999
開館時間: 平日8:00~12:00及び14:00~16:30

海外でお金を受け取る方法

 

とまあ、色々手続きがありますが、もし私のように手持ちの現金、またカードまで奪われ手持ちのお金がない場合
残念ながら日本大使館に助けを求めたところでお金を貸してもらうことはできません。
そのような場合はこちらを利用しましょう。

1、ウエスタン・ユニオン(Western Union)の国際送金サービス

このウエスタンユニオンの国際送金サービスを利用すると、送金側・受け取り側ともに口座は必要なく送金することができます。

また日本から送金後、数分で着金・受け取りが可能になることです。

※ただシェムリアップのウエスタンユニオンのお店は受け取りできない場合もあるそうです。
もし無理な場合はその他の銀行「ACLEAD BANK」や「PPCB BANK」でも取り扱いが可能のようです。
こちらは各銀行のホームページで確認ができます。

2.パスポート送金
現地口座がなくても日本から送金できるサービスで、受け取り銀行は限られ、電子送金は所要数日、普通送金は所要4~7日。
入金される頃に銀行窓口に訪れお金を受け取ります。
ローマ字氏名が口座名となり、パスポート番号が口座番号。都会やある程度拓けた町に滞在している時の利用になるでしょう。
ただ、こちらは基本的にパスポート持参での受け取りとなっているため、パスポートを紛失している状態では受け取ることができない場合があります。

 

紛失・盗難した時に使える英語フレーズ

~警察署を訪れた時に使うフレーズ~

I’m in big trouble right now. Could you help me, please?
今、とても困っています。助けてもらえませんか?

I had my passport stolen.
パスポートを盗まれました。

My purse was picked on the street.
道で財布をすられました。

~盗まれたことを説明する時に使うフレーズ~

My passport was stolen last night. I’m sure I didn’t drop it.
どこかで、パスポートを盗まれてしまいました。道には落としていないと思います。

I lost my passport while walking in this street from hotel.
ホテルからの道を歩いている途中にパスポートをなくしました。

I left my wallet in a taxi.
タクシーに財布を忘れてしまいました。

~今後の手続きに役立つフレーズ~

Where do  you know the photo studio? because I need to have my ID photo taken at there.
パスポート用に証明写真が必要なのですが、写真スタジオの場所を知っていますか?

I will go to the photo studio to have my ID photo taken for my passport.
パスポートの証明写真を撮ってもらうために写真スタジオに行きます。

Will you tell me the phone number of the Japanese Embassy?
日本大使館の電話番号を教えて頂けますか?

Where is the Japanese Embassy located?
日本領事館はどこにありますか?

事前に盗難対策出来ること

私も完全に人のことは言えないのですが、
何も対策しておらず、実際に盗難にあってからでは本当に遅いです。

海外にいく際はできる限りの対策をしておきましょう。

短期旅行で、もし盗難にあってしまったらその旅行が台無しになりますし、旅行中は身動きがとれない場合もあります。
私は強盗にあって以来、カンボジアに限らず、海外に行く時は必ず以下のことを気をつけるようにすると決めました。

1.パスポートのコピー、その他身分が証明できるもののコピーは必ず持ち歩く

今回私は、盗難に会う前にホテルへチェックインをしており、その際ホテルスタッフが取っていたパスポートコピーを再度コピーしてもらい代用しました。
警察へ行く際にもその他の手続きにもパスポートのコピーや身分を証明できるもののコピーがあると少なくとも手続きがスムーズに進みます。
また、ちょっとした外出時ではパスポートはホテルへ置いていき、コピーを持ち歩けば万が一のことがあっても安全です。

2.外出する時は極力物をもたない

私もそうだったのですが完全に油断して、バックに何もかも色々といれて
外出していました。
ただこれは犯罪者にとっては恰好の餌食になります。

私の唯一の不幸中の幸いだったことは携帯を取られなかったことです。
その理由はたまたま携帯をズボンのポケットに入れていたことでした。

そのため最低限の必要なものだけを持ち基本的には大きなバックなどは持たず、
体から離れないウエストポーチなどを身につけるのが一番いいでしょう。
現金も必要最低限。できれば宿泊先の金庫に入れておくことをおすすめします。

3.話しかけれても絶対についていかない

観光地ではたまに簡単な日本語で話しかけれてたりしますよね。
海外で特に一人旅をしていると日本語で喋りかけられると安心感か心を開いてしまいがちです。

もちろん海外では現地の方とのふれあいはとても大事ですが
中には悪事をたくらんでる人もいるので、少し違和感を感じた場合はすぐに離れ誘いには乗らないでください。

4.海外旅行保険に加入する

普通に海外旅行保険に加入すると結構な費用がかかることもあるのでクレジットカードの海外旅行保険を使用することをおすすめします。
クレジットカードで航空券を購入すれば、自動的に保険が適用されるようになるので保険会社に加入しなくても保証されます。
だいたいのカード会社の盗難受付は、24時間年中無休で行っているので、何かあった時のためにも電話番号のメモを控えるなどして、万が一の際の対応を取っておくといいでしょう。

4.たびレジ登録

これはカンボジアで日本大使館の方に教えてもらったのですが
外務省が無料で配信している世界各国の最新の安全情報を日本語で受信できるサービスなんだとか。

これに事前に登録していれば、ご旅行の前に各国の治安や、気をつけるべきことなど現地の詳しい情報を
受け取ることができます。
また事件に巻き込まれた際にも緊急電話が繋がるようになっているため、事前に登録しているだけでも
安心感がありますよね

 

 まとめ

それでもカンボジアはやっぱりいいところ!

カンボジア国内,特に首都プノンペンにおいて,盗難被害に遭う例は後を絶たないそう。
私もなんとかなったとはいうものの、事件直後はこれから1人で何をどうしたらいいのか、どうなってしまうのか不安で
現地の警察官には振り回され、大好きだったカンボジアに恐怖を覚えるようになってしまいました。

そんな中、ボロボロの私をみて美味しいご飯を食べに行こう!とご飯に連れて行ってくれたり、
大使館や警察にずっと同行して一緒に説明してくれる人がいたり、お金のない私の代わりにバス代を払ってくれたりと本当にたくさんカンボジアの方々に助けていただきました。

確かに治安面では危険な部分はたくさんあります。
それでもカンボジアはやはり温かいいいところでした。
どうか、どうしようもなく困った時は周りに助けを求めてください。
助けてくれる人が必ずいます。

また、手続きによって少しカンボジアに滞在することがあれば、世界遺産アンコールワットの朝日を眺めにでも行ってみてください。

もうどうでも、よくなるくらい心癒されますよ。

PS:中島はこの景色を見てシンプルに泣きました

またベトナム、カンボジアのことでお困りや、ご不明点等ございましたらぜひ現地を知り尽くした
現地在住TNKスタッフまでいつでもお気軽にお問い合わせください。

この記事が少しでも誰かの力となりますように。

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