パフュームパゴダ　 - ハノイ観光スポット

洞窟寺院

ハノイから南方へ約65㎞。テト（旧正月）を過ぎるとベトナム中から人の集まる場所があります。ベトナム仏教の聖地、パフュームパゴダ（香寺）です。

パフュームパゴダは13のお寺を総称した呼び方になっており、ここ一帯は厳かでベトナム人の心の拠所でもあります。そのため、テト明けはベトナム人でごった返しになるので、この時期の観光は避けたほうがゆっくりとパフュームパゴダを楽しむことが出来ます。

このパフュームパゴダは先祖・家族を大切にし、信仰深いベトナムの精神を象徴しており、また参拝をしに行く道中も自然が多く、気持ちが落ち着ける場所として人気が高いです。
ベトナムという国の精神的な部分を垣間見ることが出来るので、ただ自然を楽しむだけではありません。
ハノイから車で約3時間。休憩を挟みながら田畑の広がる田舎道を進んでいきます。ハノイ中心部の喧騒から徐々に離れ、ハノイののどかな田舎の風景はどこか日本の田舎と似ていて、ほっと気持ちが安らぎます。道を進んでいくと、だんだんと緩やかな岩山が少しずつ見えてきて、どんな場所だろうかと思いが馳せます。

川下り

バスを降りて、山中にあるお寺を目指します。お寺へ行くには道がないので、小船で川を下り、山の麓を目指します。ここから自然を満喫でき、ゆったりとした時間が流れています。

地元の方が小船を漕ぐため、5-6人乗りの小船でゆっくりと進み、川の流れを感じながら途中鳥や山々の景観を楽しむことが出来ます。また、川魚の漁など、ベトナムの田舎の生活風景も一緒に見ることが出来ます。1時間半ほど優雅な川くだりを終えた後は、一旦昼食を挟みます。

山登り

パフュームパゴダのメインである洞窟寺院までは山登りで向かいます。1時間ほどのトレッキングになっており、普段山登りをされない方でも簡単に登ることが出来ます。のんびり山々の風景や自然を感じながらのトレッキングになります。またお土産屋さんも連なっているのでベトナムらしい、掘り出し物が見つかるかもしれません。

屋台もあるので、ベトナム料理に挑戦してみるのも旅の思い出のひとつになります。
1時間ほど登った先には、パフュームパゴダのメインである洞窟寺院があります。洞窟の入り口の直径は約50m。とても大きく見上げることが大変で写真にうまく納まりきらないほどです。長い年月をかけて作られたこの鍾乳洞は神秘的で、自然の威厳さと同時に、ベトナム仏教に触れることで心が洗われます。

中に入ると薄暗く、お線香の香りがどこからか漂ってきます。一番奥に参内があり、触ると子宝に恵まれる、金運がアップするといったご利益のある鍾乳石もいくつかあります。また、お米の形をした鍾乳石は豊作を願ったものもあり日本と似ている点がいくつか発見できます。洞窟の中から入り口の外の景色を眺めると、太陽の光が洞窟へ差し込んでいてとても神秘的で写真撮影のスポットです。
またその光が木々の緑に反射して、洞窟の暗さと外の明るさのコントラストがとてもきれいです。自然が作り出すこの風景は、まるで神様が天から降りてくるような光景を思い浮かべてしまうほど厳かで優しいものです。

参拝が終わったあとは、ロープウェイで山を下ります。約10分ほどで麓に到着します。山登りでは見れなかった、パフュームパゴダの全体を上から見ることが出来、水墨画のような川の風景や山全体の景観をお楽しみすることができます。
ロープウェイを降りた後は、行き同様川のクルージングを楽しみ、パフュームパゴダの余韻に浸ることができます。そして、小さな船に乗りゆっくりと波止場へ向かいハノイに帰ります。

パフュームパゴダはトレッキング・川くだりなど存分に自然を満喫でき、さらにベトナムの宗教についても知ることができます。ほかの観光名所よりアクティビティが豊富なのが魅力的です。ハノイのバイクの多さや人の多さに疲れてしまったとき、パフュームパゴダで自然にふれあい癒されるのがもうひとつのハノイの楽しみ方になります。
喧騒から離れたいと感じたとき、パフュームパゴダへ行ってみましょう。