ベトナム戦争のゲリラ戦争跡地クチトンネル  - ホーチミン観光スポット

クチトンネル

ベトナムホーチミンから片道車で約1時間30分走るとのどかな田舎街が見えてきます。観光客がなぜクチを訪れるのか、というと、クチはベトナム戦争のゲリラ戦の舞台となったまさに跡地となっているからです。
ベトナム戦争の背景として、アメリカ率いる資本主義国とソビエト率いる社会主義の対立(冷戦)を背景にした代理戦争となります。北ベトナムはアメリカ軍側、南ベトナムはソビエト軍側がつきベトナム人によるベトナム統一国家の建国を求めるナショナリズムに基づく植民地解放戦争であるとしました。

解放戦線の拠点が置かれ、様々な仕掛や戦い方を知ることが出来ます。代表的なものと言うとトンネルになります。戦時中、アメリカ軍もこの地下トンネルの存在を知っており、枯葉剤や爆薬を投下しましたが複雑な構造に翻弄され攻略できないほど複雑に考えられて掘られています。そんな力国な戦いとは裏腹に現在では人口も少なく、田園が広がっています。

クチトンネル 入り口

総距離約250kmにも及ぶトンネルが戦時中、手掘りで掘ったから驚きです。観光地として多くの観光客が訪れられています。またベトナム戦争を知っているベトナム人の大人も減少しているためベトナム人にとっても自国の歴史を学ぶ場として観光に訪れられています。
そんなクチトンネルの見どころを紹介していきます。

クチトンネル 穴

クチトンネル入場が90,000VDN料金がかかります。チケットを購入して頂くと日本語で書かれた地図をもらえます。たいていの人はツアーで参加されるためガイドによって説明されます。はじめに解放戦線や住民の暮らしの模様を描いた映像を見ます。日本語解説なので理解が深まります。

現在では撤去されていますが戦時中、地中には罠や地雷などが仕掛けられていました。途中、投下された爆弾による大きなクレーターを見ることができますが、爆弾の威力を知ることができます。マネキンで当時の生活風景や道具をどう作っていたかを見ることが出来ます。

観光用に柵に囲まれた落とし穴は現地ガイドの説明を受けます。何種類もの落とし穴はそれぞれ仕掛けも異なっています。たとえば落とし穴の中に並べられた竹やりであったり、回転して刃が次々に刺さる仕組みなど、生々しい「人を殺す仕掛け」です。普段の私たちの生活からは想像もつきませんが、これが歴史なのです。

クチトンネル 武器

トンネルは総距離250kmにも及ぶトンネルの中は真っ暗でまばらにライトが置かれています。トンネルの深さは4m、6m、10mの三層構造で創造されているため、徐々に深くなっていきます。トンネルは20m、40m、60m、に途中で外に出られる穴があるので安心できます。トンネル内には台所や作戦会議室、司令官室などがあるがトンネル内での生活となるので立派な作りではありませんが、生活をしていた様子が伺うかがえます。敵の来ない昼間に畑を耕し夜は戦争。畑が被害にあってもまた耕し、健康な身体でなくては戦えないという教えに従っていました。
主食はおもにイモです。食堂では当時の兵士たちが食べていたタロイモの一種を試食できます。調理をしても離れた場所から分散して煙が出るように工夫されています。国民一丸となって戦いに望み勝ち取った様子が見えます。

実際にトンネルの中を歩くと中は高さ1mほど、横幅60m~70mと非常に狭く腰をかがめなくては歩くこともできません。空気が通っているが蒸し暑さがあります。子どもよりも戦争を知ってる大人のほうが恐怖を感じるといわれます。
10発より350,000VDNでライフルを試射することもできます。

クチトンネル 武器

戦争や紛争といっても、近年は映像でみるだけでその残酷や、醜さを肌で体験した人が少なくなってきています。現地を見学することで歴史に目を向ける機会になります。
クチに行かれた際には是非、ホーチミン市内にある戦争証跡博物館と併せて見学されるのをオススメします。