【1000年前は首都!?】ベトナム北部の絶景の秘境「ニンビン省」の歴史と変遷、観光の見所を解説いたします。

ハノイから日帰りで行ける人気観光地ニンビン省は、2014年にユネスコ世界遺産登録をうけました。ベトナムで8番目に世界遺産登録をうけた場所です。ベトナム北部の絶景の秘境ニンビン省が世界遺産登録されたのは、雄大な自然があるから……だけではありません!今回は、魅力たっぷりニンビンの歴史と変遷・観光の見所をご紹介します!

1:ニンビンはベトナム初の独立王朝を築いた場所!

ニンビン省は、ただ自然が豊かな場所が残っているわけではありません。実は、古くはベトナムの王都だったのです。いまから1000年以上前の10世期末に中国から独立したベトナムは、ニンビンのホアルーに王朝を築きました。ディ・コー・ヴィエット王朝です。はじめての独立した王朝を築いたのが、ここニンビンなのです。

 

しかし、その40年後、再び攻めてきた中国から逃れるために王朝はハノイ(いまの首都ですね)にうつされました。ベトナム初の独立王朝を築いたニンビン・ホアルーは、いまではベトナムの心を感じる古都として親しまれています。日本でいう京都のような存在です!

2:ニンビンには10-13世紀の遺跡が数多く残っているのです。

ニンビンには、ディン王朝やティエン・レー王朝/リー王朝にまつわる歴史的な遺産が数多く残っています。古都ホアルーはもちろんのこと、バイディン寺・ファッジエム教会堂・タイヴィ神社・ビックドン寺などです。

3:ニンビンに暮らす人々。

ニンビンに暮らす人々の文化や生活習慣にも注目が集まっています。ニンビンの人口約55万人のうち多くはキン族(ベトナムで最も多い民族です)で、山岳部にはムオン族などの少数民族が暮らしています。ムオン族などの少数民族には彼ら独自の言語があり、彼ら同士の場合は独自の言語で意思の疎通をします。

近年では、商業的な交流を目的としてキン族の公用語であるベトナム語を話す人も増えてきました。ベトナムも54の少数民族が暮らしている多民族国家なのです。世界を見ると多くの国々が異なる民族でまとまっているので、多民族国家という言葉は正しくないともされています。

ムオン族などの少数民族は形態を変えつつも、それぞれの文化を引き継いでいます。ニンビンの魅力のひとつです!

4:ニンビンには1年中お祭りがある!

数多くの遺産と長い歴史のあるニンビンは、1年中なんらかのお祭りをしていることでも有名です!たとえば古都ホアルーでは、チュオンイエン祭り(ホアルー祭り)が毎年3月に開催されます。ホアンロン川を舞台に行われる水上儀式は水上レースで盛り上がりを見せ、料理コンテストまで開催しちゃいます。このお祭りはリー王朝が首都をタンロンにうつしてから続いている、たいへん歴史のあるお祭りです。

事実と民話にまつわるお祭りはとっても盛り上がるので、ホアルーに行くならこの時期をねらうのもいいですね!

5:ニンビンの美味しい名産品たち。

ニンビンには美味しい名産品がいっぱいあります!

まず、ヤギ肉。街中の食堂でも食べられるヤギ肉は、ニンビンツアーの名物でもあります。くさみもなく食べやすいヤギ肉はニンビンに行ったら食べないと!な名産品です。こりこりした歯応えとジャーキーのような味わいは、ジンギスカンとは異なります。羊と山羊は漢字で書いても見た目も似ているのに、味は違うのだなぁと思いました。

ヤギはニンビンの道のあちこちにいます。たまに道の途中で売られていたりもします。ガイドさんによると、ニンビンのヤギは山登りをするから筋肉質で美味しいそうです。

おこげご飯も美味しいです。おこげご飯だけでお煎餅のように食べてから餡をかけて食べたらスプーンが止まりません。美味しい。餡がたっぷりからんで染みこむように、おこげはなるべく小さく割りましょう。ザクザクのおこげはくちの中に刺さりやすいので気をつけてくださいね!

お菓子は、Banh Dua(台湾のパイナップル餅のような感じです)が有名です。ニンビンではパイナップルも収穫できちゃうのです。パイナップル畑を見学するツアーもあります。

6:ニンビンの観光地その①「チャンアン川渓谷」

ニンビン省を代表する観光地その1はチャンアン川渓谷です。数々の洞窟をくぐりながらすすむ川クルージングは、冒険心をくすぐられつつ絶景に圧倒される旅です!

手漕ぎボートの距離からみるからこそ感じる、石灰岩でできた岩壁と川の水のつめたさはチャンアンだからこそ味わえるもの。ハロン湾は大型船から眺めるクルージングなので、もっと間近で水墨画のような風景がみたい!というひとにはチャンアン川渓谷をおすすめします。

7:ニンビンの観光地その②「タムコック」

のんびりとした田園風景がお好みの方には、タムコックをおすすめします。タムコックにも洞窟や石灰岩はありますが、チャンアンとは異なるのんびりとした一種日本の田舎のような雰囲気が強いです。田園風景が石灰岩の荒々しさを抑えてくれていて、双方の良さを引き立てます。

タムコックに行くなら、稲がある時期をおすすめします。1月などの稲がない時期に行くと、チャンアンと変わらない……というお声もあるようです。緑の田園風景か、黄金の田園風景か、どちらも素敵なので行く時期を迷ってしまいますね!

8:ニンビンの観光地その③「お寺たち」

ニンビンには数多くのお寺があります。東洋一の敷地面積を誇る超巨大ド派手寺院バイディン寺や、洞窟寺院などなど。大自然の絶景と歴史・宗教が絡みあうことでうまれる神秘的な空間は、ニンビンでしかみられないものです。

宗教にご興味があるひともないひとも、みる価値のあるお寺だと思います。これをきっかけに宗教を考えるのも旅で得る新しい価値観ですね!

おわりに


ハノイから日帰りで行けるニンビンは、日帰りでおさまる魅力の場所ではありません。何度足を運んでも新しい発見がある場所です。2度目・3度目のニンビンはもちろんのこと、お時間に余裕のある場合は1泊するプランをおすすめします!

ベトナム北部の秘境ニンビン省の歴史と返遷・観光名所はいかがでしたか?とっても素敵な世界遺産ニンビン省へ、ぜひぜひ遊びに行ってくださいね!ニンビン省をテーマにしたツアーは弊社でも数多く取り扱いがございます。お気軽にご相談くださいませ!


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