タイニンとカオダイ教のご紹介 ホーチミン観光

ホーチミン カオダイ教

ホーチミン市から北へ車で3時間あまり、カンボジア国境にほど近いタイニンは新興宗教「カオダイ教」の総本山がある町として有名です。
多くの旅行者がこのカオダイ教の総本山を訪れるのは独特の外観をもったその寺院を見るためだけではなく、その宗教のユニークな思想を知るためでもあります。
ホーチミンからの日帰りツアーが人気で、クチトンネルツアーと一緒になったカオダイ教ツアーが人気です。カオダイ教の集団礼拝は日に4回行われ、0時、6時、12時、18時の4回。本堂の階段上の両脇には回路があり、礼拝中でも観光客が自由に見学できるように配慮されています。

歴史

カオダイ教がこの地で始まったのは1919年。ゴ・ミン・チェンによって唱えられたベトナムの新興宗教です。
西洋、東洋の多くの宗教を学んだゴ・ミン・チェンはいろいろな宗教(キリスト教、仏教、道教など)やキリストや釈迦、孔子などの偉人の思想も取り入れ、カオダイ教は独自の発展を成し遂げました。カオダイは、宇宙の至上神でその象徴は、巨大な眼である「点眼」です。この天眼を見る簡単な方法はアメリカの1ドル札のピラミッドの三角錐のところに目があります。これが天眼と呼ばれるものです。
この天眼は神の目玉とも言われ、キリスト教の7日間で天と地を創造したと言われる「天地創造」のような大きなことはありません。カオダイ教は、神の目玉を「宇宙の原理」「宇宙の至上神」の象徴としており、本堂のいたるところに天眼が描かれております。

特徴

現在、南ベトナムを中心に約300万人の信者を持つこの宗教の礼拝はタイニンの総本山で毎日行われています。タイニン省では人口の7割近くがカオダイ教の信者と呼ばれています。親戚同士の絆が非常に強いベトナム人社会では、身内がカオダイ教の信者であることが多いのです。従って、カオダイ教に関して悪く言う人はおらず、悪いうわさはあまり聞きません。カオダイ教はタイニン省だけでなく、メコンデルタ地方やホーチミンにも幅広く信仰されていますが、布教活動はあまり上手く行っていません。最近の若者には評判がよくなく、礼拝を見ても高齢の信者が目立ちます。

 カオダイ教は、服装の色によって階級が決まっていて、一般の教徒は白色、黄色は仏教、青色はカトリック、赤色は道教となっています。それぞれ元に持っていた宗教は尊敬しつつ、カオダイ教に融合しているようです。今の宗教戦争と呼ばれる世の中において、カオダイの宗教概念は今の世の中には必要なことではないでしょうか。それぞれの宗教を尊敬しつつ、協調し合える世の中をカオダイ教は目指しています。世の中では、肌の色、思想の違い、育った環境何もかも違う人々が住む中で協調し合える世の中をカオダイ教から何か学べるかもしれません。そういった宗教に興味をもった方はぜひ見学しに行ってみてはいかがでしょうか。

カオダイ教 中 ホーチミン