食べる前に読むともっとおいしくなる!ベトナム料理「フォー」の基本情報、歴史と本場の食べ方をご紹介します。

はじめに

ベトナム料理といえば、バインミーやバインセオなどいろいろあります。いろいろあるなかでも1番に思い浮かぶのは「フォー」、という方が多いのではないでしょうか。とっても美味しくてヘルシーなベトナム料理「フォー」。

では皆さん、フォーの食べ方や歴史を知っていますか?今回は、筆者も大好きなベトナム料理「フォー」の歴史や本場の食べ方をご紹介します!これを読めばいつもの「フォー」が何倍も美味しくなりますよ。

1:定番ベトナム料理「フォー」の歴史

辛い料理と思われがちなベトナム料理。実は、ベトナム料理は辛い料理ではありません。辛い料理もありますが、すべてが辛いわけではありません。フォーも辛くないですよね。
ベトナムの国民食フォーの起源は定かではありません。1900年ごろに生み出された料理ではないかといわれており、比較的新しい料理です。100年の間は中国から、その後フランスなどの西洋から支配されたベトナムは、各国の料理が混ざっています。

2:朝ごはんの定番「フォー」

もとは日本と同じ米食文化で、いまでも白米とおかずと汁物が食卓に並ぶベトナムでは、フォーは朝食に食べられています。昼食に食べることもありますが、ベトナムの朝はフォーから!といわれるほど、朝食にはフォーを食べることが多いようです。

ベトナムの朝をのぞくと、道端にフォーの屋台がたくさん出ています。地元の人がお気に入りの屋台でフォーを朝食に食べている姿を見ることができますよ。ぜひ、朝ごはんの屋台フォーにチャレンジしてみてください!

3:鶏のフォーと牛のフォー

ひとくちにフォーといっても、出汁と具材で名前が違います。鶏肉のフォーはPHO GA(フォーガー)牛肉のフォーはPHO BO(フォーボー)と呼ばれています。蒸し鶏や牛の肉団子・魚のすり身団子が入っているので、そこに好みで魚の醤油や香辛料をいれて食べるという仕組みです。

4:フォーはフランス人が食べた牛肉の残りで生まれた?

先ほど、フォーの歴史は定かではないと書きました。定かではないのですが、フォーの食べ方を説明する前に信じるか信じないかはあなた次第のフォー歴史話をご紹介します。フォーが生まれたのは、フランスによる植民地時代にフランス人が食べた後の牛肉や骨の扱いに困ったから。という話です。

フランス植民地時代、ベトナムでは牛肉を食べる文化がありませんでした。

しかし、支配しているフランスには牛肉を食べる文化があります。フランス人が食べた後の牛肉と骨の処理に困ったベトナム人の誰かが、当時ベトナムで食べられていた水牛の料理「サオ・トラウ」の出汁を水牛から牛肉に変更して、サオ・トラウに使っていた春雨も米麺に変えたのが現在のフォーという……。

ここでもベトナムが植民地支配されていた頃の様子が見えますね。フランスパンにハムや野菜を挟むバインミーも「フランス」のパンを使った料理ですし、筆者は少し複雑な気持ちになります。

それでも、当時を生きたベトナムの人々が文化を混ぜて独自のものをつくってきたと考えると、逞しさも感じます。

5:フォーの「本場の食べ方」

ホテルの朝食ではない、街なかのレストランや地元の人が通う屋台でフォーを注文すると、フォーの器のほかにチリソース・魚の醤油・唐辛子・ライム・そして大量のモヤシやゴマの葉っぱなどの香味野菜が出てきます。

さて、どうやって食べるのか。基本的に自由に美味しく食べれば良いのですが、なにも知らないと、テーブルの上に大量に置かれたモヤシとゴマの葉っぱなど野菜の扱いに困ってしまいますよね。

結果から先にいうと、この大量の野菜はフォーにいれて食べるものです。フォーが出てきたら、お好みでチリソースや魚の醤油などの調味料をいれて、ライムをしぼります。味を確認して、大量の野菜を好きな分だけ入れて美味しく食べていくのです。

ちなみにこの野菜は、生野菜の場合が多いです。

生野菜を海外で食べて良いのか。不安に思われる方も多いですよね。これは皆さんのお腹と感覚なので筆者はどちらとはいえません。大丈夫だと思う方は、生野菜を入れてフォーを食べましょう!胃腸に自信がなく常備薬もない方は、ご自身の判断におまかせします。

フォーについてくるゴマの葉っぱなどの香味野菜は消化をうながしたり、解毒する役割もあります。そのためにフォーについているので一緒に食べたほうが理論上効果はあると思いますが、体調があるのでどちら!とはいえません。筆者は食べました。元気に観光して帰国しました。

回転が早い「地元の方でにぎわっているお店」だと、安心かもしれませんね!

おわりに

「フォーの歴史と本場の食べ方」いかがでしたか?美味しいベトナム料理のフォーやバインミー、その歴史を知ると切なくもありなんともいえない気持ちを抱くこともあります。

料理は文化であり歴史だと筆者は思います。日本料理の肉じゃがも、ビーフシチューを食べたかった東郷平八郎が作らせたのが起源ですよね。今回は美味しいフォーの食べ方と、ちょっと切ない(本当かは定かでありませんが)歴史のお話でした。

次にフォーを食べるときには思い出してくださいね!

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