ホーチミンには屋台が無い!?真意を徹底調査!屋台が出没するエリア、場所、注意事項をまとめました。

ベトナム観光の楽しみといえば、現地でしか食べられない格安屋台グルメ。ベトナムNo.1の人口数(約900万人)が住む商業都市ホーチミンともなれば、市民の食を支える「屋台」の店舗数・バリエーションはベトナム随一といっても過言ではありません。そんなホーチミンで屋台めぐりを楽しむ秘訣をお伝えします。

ホーチミンの屋台事情

ベトナム名物の一つとして、ガイドブックなどで必ず紹介されている屋台グルメ。ホーチミン観光に来たら絶対に外せませんが、中心地では意外にも見つけるのが難しいかもしれません。旅行客が集中するドンコイ通りなどは、警察の取り締まりが年々厳しくなっているからです。

そうした状況の中で2015年にオープンしたのが、ベンタイン市場付近にある屋台村「STREET FOOD MARKET」。軒下に屋台が密集し、飲食スペースに座ってベトナムのローカルフードが楽しめます。

※残念ながらストリートフードマーケットは2020年11月現在、閉鎖しております。

このようなベトナムの屋台事情を踏まえると、ホーチミン中心地で本物の屋台グルメを楽しむには、事前に出没エリアや時間帯を調べておく必要がある訳です。

ホーチミンの屋台出没エリア

屋台が出没するのは、主に朝6時~8時夕方17時~19時、そして夜間帯です。ベトナムの朝は早く、ホーチミンで働く人はそのほとんどがバイク通勤者。従って、通勤ラッシュとなる朝8時頃までの時間帯には、大通り沿いに朝ごはんの屋台が出現します。

夕方17時以降も同様に、帰宅ラッシュに合わせて夕飯を提供する屋台が出没します。実際には、住宅街や路地などどこにでも屋台は出没しますが、交通量の多いハイバーチュン(Hai Bà Trưng)通りやグエンティミンカイ(Nguyễn Thị Minh Khai)通りなどは、ローカルの人々の生活が垣間見れて面白いですよ。

バイク渋滞と歩道を塞ぐ屋台でカオスな状態に。ベトナム風チキンライス、コムガ―(‎Cơm Gà)は一皿25K(約125円)

<位置情報>
ハイバーチュン通り(Hai Bà Trưng)【MAP】
グエンティミンカイ通り(Nguyễn Thị Minh Khai)【MAP】

ホーチミンの屋台出没場所

そして夜間帯(19時以降)が屋台グルメの本番!ホーチミンっ子は涼しい夜にバイクで走り回るのが大好きです。そんな彼・彼女達を始め、夜遊びを楽しむ観光客向けにたくさんの屋台が出没します。ホーチミン1区で屋台が集まる場所といえばココ!

ホーチミンの屋台① ハイバーチュン通り76番路地

ハイバーチュン(Hai Bà Trưng)通りの76番路地にある屋台街「Hẻm Ăn Vặt 76」は、ドンコイ通りから歩いて5分。観光地のど真ん中にありながら、狭い路地のヘム(Hẻm)にびっしりと屋台が並びます。入り口からローカル感満載で、「え…ここ…?」と一瞬入るのを躊躇いますが、観光客も訪れる人気スポットなので大丈夫です。

Hẻm Ăn Vặt 76の入り口。勇気を出して入ってみよう!

春巻きやブン(米粉麺)、バインコット(ベトナム風たこ焼き)、チェー(ベトナム風ぜんざい)などのガッツリ飯からスナックまで、屋台飯が20.000ドン(約100円)程度で食べ比べできます。

1人で行っても複数人で行っても良し、ちょっと小汚い飲食スペースで食べても良し、「マンベー」(mang về – 持ち帰り)と伝えてホテルで食べても良しです。但し、細かいお札とお手拭きと虫よけスプレーを忘れずに!

ホーチミンの屋台② グエンフエ通り西側

ホーチミンの観光名所グエンフエ通りは、夜からが本番です。ライトアップされた高層ビル、歩行者天国で賑わう人々、そして屋台!狙い目はドンコイ通りとは反対側の西側一帯です。

屋台料理の定番、ベトナム風ピザのバンチャンヌン(Bánh Tráng Nướng)、コーンを炒めたバップサオ(Bắp Xào)、蒸し餃子のハーカオ(Há cảo)、揚げ物の屋台など、ビールに合いそうなおつまみ系が多いです

さらに、ネオンがまぶしい大通りを、「フォッガーヌン(焼き卵)♪ホッヴィーロン(孵りかけ卵)♪」などとご機嫌な声で恐ろしい料理名を流すバイク屋台が駆け抜けます。こんなシュールな光景、きっとベトナムにしかありません(笑)

とにかく美味しいCô Mậpのバンチャンヌンは20.000ドン(約100円)

<店舗情報>
Cô Mập
住所:54 Ngô Đức Kế, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:不明。夜遅くまで営業している屋台です。

ホーチミンの屋台③ コーヤン通り

ホーチミンの夜を楽しむ「バックパッカー街」ことファングーラオ(Phạm Ngũ Lão)回廊は、屋台グルメの出没場所として有名ですが、ここまで来たらぜひ訪れてほしいどローカル屋台街が「コーヤン(Cô Giang)通り」。バックパッカー街からベンゲー川方面に歩いて向かいます。

下町エリアとあって地元民しか居ませんが、和え麺のブンティットヌン(Bún thịt nướng)の有名店や、牛肉ミンチの香草巻き ボーラ―ロット(Bò lá lốt)など、観光エリアではなかなか出会えない激ウマ屋台飯がここにはあります。ベトナム産ビールの333(バーバーバー)を片手に、プラスチックのスツールを机替わりにして食べましょう。これであなたも今日からベトナム人!

深夜まで営業する店も多いファングーラオ近辺で飲み明かそう!

<位置情報>
ファングーラオ通り(Phạm Ngũ Lão)【MAP】
コーヤン通り(Cô Giang)【MAP】

ホーチミンの屋台④ 亀の池

ちょっと食べ過ぎたという方には、地元っ子とのんびり過ごせる隠れ屋台スポット、「ホーコンルア(Hồ Con Rùa)」がオススメ。「亀の池」とも呼ばれており、巨大モニュメントを囲むように池があります。

昼間はただのロータリーですが、夜になると屋台が集まる地元民の憩いの場。カフェスダ(Cà phê sữa đá)やジュースなどのドリンクを始め、ライスペーパーを和えたバインチャンチョン(Bánh Tráng Trộn)の屋台が来ることも。

これらを摘みつつ深夜までのんびり過ごすのがベトナム流です。なお、池の周りにはカフェの店舗がズラリと並んでいるので、冷房が恋しい、トイレ休憩をしたい方はこちらに避難しましょう。

23時を過ぎても、大量のバイクが並ぶ亀の池

<位置情報>
Hồ Con Rùa
住所:phường 6, Quận 3, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:不明。深夜まで人だかりがあります。

ホーチミンの市場にある屋台食堂

ホーチミンに点在する「市場」は買い物がメインの場所ではありますが、市場内外で働く従業員さんや、仕入れ業者の皆さんが利用する屋台食堂があります。実はここ、地元民の方々と肩を並べて屋台飯が食べられる穴場スポットです。ベンタイン市場内にも屋台はありますが、ローカルフードを狙うなら下記もオススメ。

タイビン市場

バックパッカー街のファングーラオ通り突き当りにある「タイビン(Thái Bình)市場」は早朝から地元客で賑わいます。市場の外にある食堂コーナーには麺料理の屋台が並び、威勢の良いおばちゃん達が店を切り盛りしています。お好みの屋台飯を見つけたら、相席御免のテーブルでいただきましょう。食べる前に箸やスプーンを拭くのを忘れずに!

ベトナムでは朝から麺料理も普通に食べます。1杯30.000ドン(約150円)

<店舗情報>
Chợ Thái Bình
住所:Phường Phạm Ngũ Lão, District 1, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:5時00分~18時00分

ソンチウ市場

ローカル感が足りない方には、4区のソンチウ(Xóm Chiếu)市場の屋台食堂がぴったりです。4区といっても、1区から橋を渡ってすぐの場所にあります。場内には皮を剥かれた丸鶏が吊るされており、犬も猫も、見なかったことにした方が良い黒い虫やマウスも元気に走り回っていますので、色々と大丈夫な方だけお越しください(笑)

<店舗情報>
Xóm Chiếu market
住所:1 Đinh Lễ, Phường 12, Quận 4, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:4時00分~17時00分

ホーチミンのフードコート(屋台村)

さて、ここまでローカルスポットを中心に紹介してきましたが、ちょっと厳しいという方にオススメしたいのが、「屋台村」と呼ばれるフードコート。ホーチミンにはおしゃれで綺麗なフードコートが充実しています。冒頭で紹介した「STREET FOOD MARKET」に加えて、下記の場所も要チェックです。

Asiana Food Town

バックパッカー街からすぐのタカプラザ内にあります。アジア系屋台グルメやスイーツ店など、約20店舗が並ぶフードコートです。どローカル屋台ほど格安ではありませんが、ほぼ500円以下で食べられます。なお、プラザ内はお土産市場「ラッキープラザ(Lucky Plaza)」の小規模版といった雰囲気で、洋服・バッグ・コピーブランド品・雑貨が購入できます。

引用:https://izibuk.com/vi/du-lich-sai-gon-ghe-asian-food-town-an-uong-cu-goi-la-thich-me-n-380

<店舗情報>
Asiana Food Town
住所:4 Phạm Ngũ Lão Khu B công viên 23/9, Quận 1, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:10時00分~22時00分

Cocochin Food Court

グエンフエ通り沿いにある、ちょっぴり高級な屋台村です。500.000ドン(約2,500円)分の入場カードを受け取ったら、各店舗で注文の際にカードを掲示し、最後にフードコートの出口で清算する仕組みです。フォーやコムタムなどの定番ベトナム料理や海鮮料理、アジア系ビストロまで何でもあり、冷房完備で大人が楽しめる屋台エリアといった印象です。

ゆっくり屋台飯を楽しみたい方向け

<店舗情報>
Cocochin Food Court
住所:77 Nguyễn Huệ, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh【MAP】
営業時間:10時00分~21時00分

ホーチミンの屋台での注意事項

最後に、ホーチミンの屋台を気持ちよく楽しむための注意点をお伝えします。屋台の店員さんは基本的にベトナム語しか通じませんが、指さしジェスチャーでほぼ乗り切れます。どれが欲しいか?何個か?持ち帰りか(袋に入れるか)?(調味料を指さして)辛いの入れる?という感じの事を聞かれますので、店員さんの様子を見てコミュニケーションを取ってみましょう。

中には素手で食べ物に触れたり、汁物や食べ物をそのままビニールに入れて渡したりする屋台もありますが、そのせいでお腹を壊したという話はほとんど聞きません。細かい事は気にせずいただきましょう。ちなみに、食べるテーブルまわりや床にゴミが落ちていても、決してポイ捨てして良い訳ではありません。紙屑やライムを絞った皮などは、足元に置いてある小さなゴミ箱に入れましょう。

プラスチックのスツールを、机とイス代わりにするのがベトナム流

始めのうちは、路上の屋台には近づき難いかもしれませんが、店員さんはとても優しいので、「それカエルだけど大丈夫?(笑)」と教えてくれたり、「これとこの調味料入れて食べなさい!」とお世話をしてくれたりします。食を通じて人との触れ合いが楽しめるのは、ベトナムの屋台ならではの魅力だと思いますので、みなさんもぜひチャレンジしてみてください!

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