“少数民族の世界”「サパ」ベトナムと中国の国境地帯、東南アジア最高峰のインドシナ山脈に住まう山岳民族の世界をご紹介します。

ガイドブックにも載ることが多くなったサパ。ノイの旅行とセットで訪れる人も多くなりました。

ベトナムには54の民族が暮らしていると言われています。そのなかでもベトナムと中国の国境にあるサパには、さまざまな少数民族が今でも健在。伝統を守りながら共存しています。

SAPA
LAO CAI VIET NAM

フランス統治の名残を残しつつ、象徴ともいえる棚田の風景は、サパに行かないと味わえません。そんな多くの人が虜になるサパの魅力をお伝えします。またサパに来たら欠かせない観光スポットもご紹介。サパではゆっくり時間を取って過ごして欲しいです。

棚田に囲まれたサパは別世界!サパの魅力をお伝えします

緑豊かなサパは、美しい棚田がどこまでも続いています。その風景だけでも見る価値ありですが、サパならではの魅力も満載。標高1,600mに位置するサパは、雲の上の町とも呼ばれているんですよ。

現在も多くの少数民族が暮らすサパ

サパには大きく分けて5つの村があります。そこで共存しているのが少数民族。モン族やザオ族、タイ族などが暮らしています。

また同じモン族でも、花モン族、赤モン族、黒モン族など細かく分かれているのが特徴です。モン族は民族衣装の色によってどの民族かがわかるようになっています。例えば、赤色なら赤モン族、黒色なら黒モン族といった感じです。

彼ら少数民族の特徴としてはカラフルな衣装。繊細な刺繍と色使いは、女性が好きそうな雰囲気です。村によって雰囲気も違うので時間が許すかぎり、それぞれの村を回ってみるのもおすすめです。

フランス統治時代は避暑地として開発

サパはフランス統治時代に避暑地として人気がありました。そのため、街中にはヨーロッパを思わせる建物も。とくに町のシンボルであるサパ駅は圧巻です。サパ駅からは登山列車が走っていますが、この列車もヨーロッパ調。この登山列車はスイスのガラベンダ社が製造しました。

ほかにも教会もあるので、街中のヨーロッパを探してみるのも楽しみの1つです。じつはサパはしばらくベトナムの地図には載っていなかったんです。フランス統治時代に植民地として開発されてようやく地図に載るように。地図に載ってからは約130年と日が浅いんですよ。

気軽に楽しめるトレッキングコースがある

サパはトレッキングを楽しむエリアとしても人気です。初心者でも楽しめるハムロンの丘や、ムオンホア盆地を横断するトレッキングコースなどさまざま。

標高が高いので初心者は諦めがちですが、短いコースもあるので安心です。のどかな棚田を眺めながら散策するのは格別なものがあります。途中おしゃれなカフェもあるので、休憩がてら歩くのにちょうどいいですよ。

サパに行ったら外せない観光スポット5選

サパは日帰りで訪れるには難しいエリア。サパでは1泊はしてゆっくり回るのがおすすめです。そこでサパを観光するなら「ここ」という場所をご紹介します。棚田以外にもサパの風景が一望できるスポットもあるので、ぜひ足を運んでください。

かつては世界一のロープウェイが開通していたファンシーパン山

富士山と高さがほぼ一緒のファンシーパン山。インドシナの屋根とも呼ばれている山です。2016年に完成したロープウェイのおかげで、簡単に頂上まで行けるようになりました。建設当時は世界一にもなったロープウェイ。全長は6,293mもあります。

PHAN XI PHANG- VIET NAM

ロープウェイに乗ればすぐに美しい棚田風景が広がります。15分走るとケーブルカーの乗り換え場所に到着。ここからはケーブルカーに乗るか600段の階段を登って頂上まで行きます。

頂上に着くとサパ市街を一望。雲に覆われていることも多いので天気のいい日がおすすめです。レストランやショップもあるので、頂上でゆっくりすることもできます。

ケーブルカーが楽ですが、体力に自信のある人は階段を使ってみるのもおすすめ。階段ルートでしか見られない大仏を見ることができます。

高原植物が美しいハムロンの丘

サパの中心部から約10分ほどの場所にあるハムロンの丘。ここは植物園としても人気の丘です。高原植物や花壇が整備されており、歩くだけでも気持ちいいスポット。またハムロンの丘はトレッキング初心者にもおすすめなコースなんです。

丘まで登りきると、ヨーロッパのリゾート地を思わすような屋根が連なっており、写真撮影にもピッタリ。ハムロンの丘の途中にはいくつもの屋台が並んでいます。名物ともいえる殻付きアーモンドは絶品。バターでローストされておりお土産にも人気の商品です。

 

村を観光するならカットカット村!観光地化され便利に

サパに行ったら村の訪問は必須。5つある村の中、初めての人でも訪れやすいのがカットカット村です。どの村よりも観光地化されているので歩きやすいのが特徴。雑貨を売っているお店や外国人でも入りやすいおしゃれなカフェもあります。もちろん棚田風景も堪能できるので、サパのいい所が凝縮されたようなエリアです。

滝や川もカットカット村から一望できるので、マイナスイオンも感じられるかもしれませんね。

 

週末訪れるなら鮮やかな雑貨が並ぶバックハー市場

サパを訪れる人が楽しみにしているのが、日曜日のみに開かれているバックハー市場です。車でサパから2時間半ほどかかりますが、雑貨天国ともいえるおすすめの市場。手作りの布や衣装、アクセサリーが豊富に並んでいるので、女性なら時間を忘れてしまうかもしれませんね。少数民族が一同に集まって華やかな衣装をまとっているの姿も、訪れる楽しみがあります。

雑貨以外にも食材も並んでいるので、気になるものは試してみてください。また水牛も売買されているのはサパならではの光景です。

 

掘り出し物が見つかる?サパ市場でお土産選び

曜日が合わない、バックハー市場までは遠いという人におすすめなのがサパ市場。バスターミナル近郊で開かれる市場です。バックハー市場ほど活気はありませんが、掘り出し物が見つかる可能性大。

観光客はあまり行かない市場ですが、各民族の商品がずらりと並んでいます。その場で雑貨を作っている姿も見られる貴重な市場です。サパはお茶の産地としても有名なので、ベトナム茶をお土産に購入するのもおすすめです。

どこか懐かしいサパの風景は人々の心を癒やすリゾート地

フランスの避暑地として開発されたサパは欧米人には人気のスポットでしたが、日本人にはまだまだ認知度は低いです。だからこそ訪れて欲しい場所です。ホーチミンやハノイのような都市には見られない風景は、もっと観光地化されればのどかな風景も見られなくなるかもしれません。

少数民族が今も暮らすサパは、きっと訪れる人の心を癒やしてくれるでしょう。

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