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Thieu Tri Tomb
                    グエン王朝の3代目皇帝ティエウチ帝。在位期間は1841~1847年。詩人としても有名な皇帝です。
                    先代のティエウチ帝と同じくキリスト教を禁止した皇帝ですが、性格が温厚だったため宣教師を弾圧することはありませんでした。
                    派手な暮らしをしていなかったティエウチ帝は、帝廟にもその様子があらわれています。
                    質素でのどかなティエウチ帝廟は、現在、地元の生活にもなじんだ風景が特徴です。
                    
 
             
        ティエウチ帝廟の歴史と見どころ
                            3代目の皇帝として34歳のときに即位したティエウチ帝。キリスト教徒に対して過激な態度をとっていた、先代でもある父ミンマン帝とは違い温厚な性格でした。
                            詩人の皇帝と呼ばれるほど詩を愛しており、在位中は非公式の詩人クラブを創設していたといわれています。詩人クラブには親族や官僚が加わり、日々詩を楽しんでいました。
                            ティエウチ帝も多くの詩を残しています。
                            ミンマン帝時代、キリスト教禁止が発令され多くの宣教師を弾圧していました。ティエウチ帝もこの教えを受け継ぎますが、ミンマン帝と違うとことは宣教師を弾圧しなかったことです。ここでも彼の性格があらわれています。
                            そんな彼の在位中にフランス軍が、当時ベトナムに捕らえられていたフランス人宣教師2名の釈放を要求してきました。しかし2名のうちの1名、ルフェーベル宣教師は以前も密航で捕まっており、ティエウチ帝をはじめベトナム政府は釈放に後ろ向きでした。
                            
 
                            装飾が凝らされた表徳殿の内部
 
                                いずれの門にも龍を見ることができる
                      しかしティエウチ帝からの返答を待っている間に、ベトナムの帆船を見つけたフランス軍艦は、ベトナムからの攻撃を受けたとしベトナム帆船に向けて発砲。撃沈させてしまいます。
                      これがきっかけでトゥーラン(ダナン)の戦いが始まりました。
                      この戦いでベトナム側は1200人もの死者が出たといわれています。温厚なティエウチ帝も怒りをあらわにしましたが、フランス軍の武力には到底かないませんでした。
                      そしてトゥーランの戦いの最中にティエウチ帝は死去します。ティエウチ帝は息を引き取る前に、当時ベトナムにいたすべてのキリスト教徒を死刑にするよう言い残したそうです。実際には行われませんでしたが、彼の悔しさがこの一言に込められていると思います。
                      ティエウチ帝の崩御は突然だったこともあり、息子である4代目皇帝トゥドゥック帝によってティエウチ帝廟は建てられました。急いで建設する必要があったため、3ヵ月ほどで主要な建物が完成したといわれています。
                      ティエウチ帝は暮らしも派手でなかったこともあり、息子にはつねに帝廟を造るときは費用をおさえるよう命じていました。そのため、ほかの帝廟に比べてかなり簡素な作りになっています。
                      詩人でもあるティエウチ帝らしく、自然と調和した帝廟で壁をあえて設けていないのもティエウチ帝廟の特徴です。
                      
ティエウチ帝廟を見学出来るツアーのご紹介
 
                            貸切!フエ市内1日プライベート観光ツアー
ツアーの魅力と見所:
                            見どころが多いフエだからこそおすすめの自分のペースで周れる貸切ツアー。
                            グループツアーでは訪問場所は選べませんが、自由に訪問場所をアレンジできるのが貸切ツアーの特権です。
                            また、他のツアーとは違い、昼食をフエの宮廷料理にアップグレードすることもできます。
                            ベトナム広しと言えど、伝統的な宮廷料理が残っているのはここフエだけ。フエでとれる食材を使った、王朝時代より伝わる宮廷料理をお召し上がりいただけます。 
 
                         
                    ティエウチ帝廟のおすすめスポット
                          先代のミンマン帝廟は主要な建物を直線で構成されていました。しかし、ティエウチ帝廟は寝殿や陵墓が東西に並列された構成をしています。この構成は、以後の帝廟にも受け継がれてました。
                          ティエウチ帝の性格をあらわしている帝廟は、穏やかな空気が流れており地元民の生活にも溶け込んでいます。
                          
① 碑亭

中にはティエウチ帝の功績が書かれている碑石があり、息子であるトゥドゥック帝により書かれました。碑文の内容はティエウチ帝自身が考えたとされています。
 
                         
                        ② 拝庭

先代のミンマン帝廟と同様、多くの石像が置かれています。ティエウチ帝に使えた文官や武官はもちろん、象や馬、猿など動物も守護として配置されているのは興味深いです。
③ 表徳殿

ティエウチ帝の寝殿かつ礼拝堂です。ティエウチ帝と皇后の位牌が仲良く祀られています。
 
                         
                        ④ 凝翠池

碑亭の後にある池です。正中橋、東和橋、西定橋の3つの橋が架けられています。中央の正中橋の手前には宿坊が置かれており、橋を渡ると目の前は陵墓です。
⑤ 陵墓

古墳のような墳丘に陵墓が建てられています。陵墓には壁を作っていません。これはティエウチ帝が国民を信頼していたからだそうです。その文言もしっかり書かれているので探してみてください。
 
                         
                         
                    ティエウチ帝廟遺跡の見学ワンポイントアドバイス
                    ティエウチ帝廟は、ほかの帝廟に比べると質素なこともあり、一般的なツアーでは帝廟巡りに含まれていないことが多いです。その理由もあり、観光客はまばら。
                    自然と一体となったティエウチ帝廟は、観光客の心も穏やかにしてくれるでしょう。詩を愛した皇帝ならではの雰囲気が感じられるので、ティエウチ帝廟では風景も一緒に楽しんでください。
                    凝翠池では、地元の人が釣りを楽しんだりしている風景もティエウチ帝廟ならでは。地元の生活も垣間見れる場所です。
                    
 
                        陵墓の正面入り口
 
                            5分ほど歩いた場所にある王妃の陵墓
ティエウチ帝廟遺跡の場所(Google MAP)
フエ中心部から車で15分ほど離れた場所に位置しています。
                        周辺は畑が広がっていたおり、田舎らしい雰囲気を楽しむことができます。
                        フエのフバイ空港から向かう場合は約30分ほどかかります。フエ駅は市内中心部にあるため、同様に15分ほどの移動で訪れることができます。
                        
 
				













 
		     
		
		