【2020年】ベトナムの祝日情報。ベトナムの祝祭日の種類と旧正月(テト)について解説します。

ベトナムは日本に比べると祝日は少ないです。その分イベントの盛り上がりが大規模な物になる傾向があり、その中でもベトナムでは旧正月は大変賑やかなイベントとなります。

ベトナムではこの旧正月のことを「テト」といいます。テトだけではなく、他の祝日も大規模なイベントが開催されます。今回はベトナムの祝日を解説していきたいと思います。

ベトナムの旧正月、テト

①テトの日付は毎年変わる。

現在、世界各国で使用されている暦はグレゴリオ暦(太陽暦)が一般的です。

しかし、ベトナムは以前、太陰歴を採用していました。現在、太陰暦は旧暦となっており、太陰歴での1/1が旧正月と呼ばれています。

現在の正月とは違い、毎年の旧正月は変動するもので、2019年のテトは2/2から2/8で、2020年のテトは1/24から1/27です。

②テトの流れ

テトは旧暦の大晦日にあたる日から始まり、年が明けると親族が集まって新年を祝うというのが一般的です。テトを迎える前に家族全員で家の厄払いをするために大掃除をし、家に幸運を表す桃の花、梅の花金柑などで飾りつけます。

大晦日の午後には亡くなった先祖と神様にお供えするために、バインチュンという青豆や豚肉などをもち米と一緒に葉っぱに包んで蒸す料理などを用意して、家族の健康を祈ります。

旧暦の元旦がテトの中で一番重大な日で、「新年になって初めて訪ねてきた人で、その年の運勢が決まる」といわれているので、あらかじめ初めての来客者は決められます。また、元旦になると祖父祖母の家に集まり、親族一同で新年を祝い、子どもたちには赤い袋にお金を入れてお年玉を渡します。

旧暦の1/2、1/3になると今度は近所のお宅、友達の家やお世話になった人たちの家に向かい、新年を祝います。テト中にお寺に行くことも行事の一環となっており、1/3には再び先祖の為にご飯を用意します。

③テト中の街の雰囲気

ハノイやホーチミンといった大都市ではテトの期間は帰省ラッシュで大変混雑し、街中で大晦日に家に飾るための桃の花、梅の花や金柑などの販売所が盛んになります。

ホテルも縮小営業するため、空室が少なくなり、値段が通常より高くなる場合があります。個人経営のレストランやお店なども通常より値段が高く、テト中は閉店していることが多いです。

また、テト期間中は観光地の一部や公共の施設なども閉まっていることもあるので、念頭においてお出かけください。

テト以外のベトナムの祝日

①新暦の正月

ベトナムでは新暦の正月も祝日となっていますが祝日扱いなのは1/1だけで、大晦日や1/2、1/3は祝日ではありません。個人経営のレストランなども1/1は閉店していますが、1/2になると営業を再開します。

新暦の正月中は旧正月のように親族と集まったりせずに、街はイルミネーションで飾られ花火を打ち上げて祝われます。そんなにぎやかな街に繰り出してお酒を飲んだり、遅くまで騒ぐ人も少なくありません。

②フン王記念日

五行山までダナンのタクシー相場

紀元前29世紀ごろにラック・ロン・クアンとオウ・コーとが結婚し、100人の子が生まれ、その100人の子の長男がフン王という称号を名乗ったといわれています。

フン王は文郎国(ヴァンラン国)というベトナム史上初の国家を建国し、この国を導いていったとされているので、ベトナムの方にとても大事にされている人物です。フン王への信仰はベトナムでは伝統的なもので、ベトナムでは民族間の団結の基盤となるほどという認識がベトナムでは一般的です。

2007年に旧暦の3/10はフン王の命日として祝日となり国民からも祝日が増えるということで大変喜ばれました。3/10には文郎国の中心だったとされる、フート省ベトチー市にあるフン寺歴史遺跡地区及び周辺地域でにてフン王祭りが開催されます。

この祭りは伝統的なもので、政府代表者が出席し、ベトナム各地から何百万物人たちがこの祭りに参加するためにやってきます。祭りではフン王に線香を捧げたり、バインチュン作りのコンテスト、芸術やスポーツなどのイベントが行われます。

③ベトナム国慶節

「ホーおじさん」の人柄

グレゴリオ暦の9/2は1945年にフランスから独立を宣言した、国慶節として祝日となっています。ここで少しだけ、ベトナムが独立に至ったいきさつをお話します。

第二次世界大戦以前、ベトナムはフランスの植民地であるフランス領インドシナとなっていました。その後、フランスがドイツに敗れたところに日本がフランス領インドシナを占領しますが、日本の敗北とともに統治することを放棄しました。

そしてその後は実質的にフランスが裏で支配していた阮朝をホーチミン率いるベトナム独立同盟会が倒し、長年の植民地支配が終わっていきます。そして、9/2にホーチミンはハノイのバーディン広場にて、フランス領インドシナからベトナム民主共和国として独立することを宣言しました。

国慶節当日は、花火が打ち上げ、祝賀会、自転車レースや写真展などといった行事が催され、街中が大変賑わいます。また、ベトナムでは一年の内で最後の祝日ということもあって、公共機関や会社なども休むことがあります。なので、この祝日を利用して、帰省や遠出や旅行などをする人もいます。

まとめ

世界各国の祝日数を見ると、一番祝日が多い国は、インドやコロンビアで、これらの国は18日分祝日があり、ベトナムの祝日数は10日と比較的に少ない国となっています。

祝日が少ない分、祝日になると大規模なイベントが開催され、街中も賑やかになります。そういった理由で、ベトナムの方々は祝日及びそれに関連する行事を重んじ、伝統的な行事を毎年楽しんでいます。

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